松浦弥太郎『おとなのまんなか』を読んで
松浦弥太郎さんの著作は、以前何冊か読んだことがあります。
この本は、地域のコミュニティFM「渋谷のラジオ」で放送された「50歳のきほん」を元に加筆、修正をしたものとのこと。
松浦弥太郎さんの経歴はユニークで、若い頃大変苦労して紆余曲折を経ながら自分自身のスタイルを築きあげたかたで、『暮らしの手帳』編集長などを務めあげられました。
しかし、あえて節目節目でそれまでの認識やスタイルを切り替えて新しい何かをまた作り上げていく、そんな生き方を選んでこられた方です。
その動機や原動力や基本が何なのか、どのような考えを元にしておられるのか。
凡人であるわたしなどは、日々なじんだ仕事を生業にしているなかで、もちろんいい加減に生きているとは思っていません。精一杯のことはしているつもりです。
が、かといって人に誇れるような何か、語れるほどの何かを、身内に話すレベルではないなにかをしているとは、とても言えません。
謙遜ではなく松浦弥太郎さんの本を読むとそう思えてくるのです。
自分というものを見つめ直したいとき、人に自分が役に立つとはどういうことなのか。
そのようなことについて思い巡らすとき、松浦弥太郎さんの言葉に耳を傾けてみれば答えが得られるかもしれません。
「自分の力で手に入れた幸せではないから、恩返しをしなければなりません。
「おとなとして、どんな恩返しができるだろう?
「僕はそうやって、新しい基本を作り続けていくのだと思うのです。」
巻末に、10の質問が記されています。
「1 それはほんとうに、今より少しでも良い解決方法でしょうか?……」
これから、何か迷いごとが起こったとき、少し立ち止まってこの10の質問に向き合えば、前に進めるヒントが得られると思いました。
映画『予期せぬ出来事』を観て
撮りためた映画の録画の一つだ。
リチャードバートン扮する富豪とエリザベステイラー演ずるその令室、それと落ちこぼれの優男の三角関係の1963年制作イギリスのラブコメディ映画。
ロンドンからニューヨークへの愛の逃避行を画策している令室と優男。それがロンドン名物のある物がジャマにはいってとんだどんでん返し。
三人とは面識もない、映画監督とイタリア娘の二人連れ、実業家とその秘書、公爵夫人などがからんで物語が展開していく。
イタリア娘は映画の主役志願だが一見能天気でしかし、したたかで誰かとグルになって、監督を手玉に取っているという見方もあるかも。
実業家は、仲間の裏切りに遭って会社存亡の危機に瀕している。密かに彼を慕う秘書は起死回生の一計を案ずるが、果たして……
公爵夫人は、どうみてもそこらのおばちゃんと言うご面相だが、衣裳はさすがに立派。育ちの良さと俗物性の不思議な共存とが笑いを誘う。
主演の配役を見れば、話がどっちの方向へ進むか、結末がどうなるかは察しがつくといえばつくのだが。
ちょっとハラハラしながら、こっちの人物を応援したり、今度はあっちの方に傾いたり、おいおいそれはないやろ、とツッコミを入れたり。
実業家の秘書役はイギリスBBCのドラマ〈ダウントン・アビー〉で祖母役を演じて良い味を出しているマギー・スミス。若さにびっくり。
公爵夫人は、マーガレット・ラザフォード、実業家がロッド・テイラー、優男が、ルイ・ジュールダン、イタリア娘はエルザ・マルティネッリ。監督役は、オーソン・ウェルズ。結構な豪華さだ。
実生活で2回結婚と離婚をしたという、エリザベス・テイラーとリチャード・.バートンが夫婦役ということもあり、肩の凝らない娯楽映画として楽しめた。
あおもみじ、ではなく〈はなし〉のはなし
今回のコロナの流行で、
マスク生活が普通のことになりました。
自宅以外ではほぼ100%マスクしていました。
そのことでよかったのは、
第一に、
感染のリスクを避けられたと思うこと。
第二に、
花粉症の症状がほとんど出なかったこと。
第三に、
これが今回話したいことです。
第一の、感染リスク防止についてはご説明するまでもありませんね。
第二の、花粉症のことですが、目のかゆみはあまりないタチですが、普通ならくしゃみ、はなみず、のどの痛みなど大変。不快感、疲労感で憂鬱な日々が続いていました。
でも今シーズンは、マスクのおかげで耳鼻科へ行く必要もなく、くすりも飲む事なく時間とお金の大いなる節約になり、気分もスッキリでよかったです。
第三は、少し特殊な事情です。この3月でしたか、年月の経過でとうとう前歯の差し歯がダメになりました。治療中は仮歯をしつらえたりしていただきましたが、あるとき硬いものを噛んでポロッと外れました。
このへんで、察しのいいかたはオチまで気付かれたかもしれませんが続けましょう。
これは実話ですから。
普通なら見た目〈ブー!〉なので歯医者さん直行ですが、マスクさえしていれば平気です。こわいもの無し。〈本歯〉が今日無事入りましたが、3週間ほど〈歯抜け〉さんで過ごしました。
話というのは、この〈〈歯〉なし〉のことなのでした。
オチがついたでしょうか?チャンチャン!
花はこんな壁がすき、らしい
この壁がすき。
この壁もっとすき。
この壁、だーいすき。
わるいけどこの壁、すきじゃない。
殿さまバッタですが、何か。
君も好きだろう あおい空や、やさしい風が……
跳ね飛ぶツバメよ
君は、歩けないね
歩いている僕は
君のようには飛べないよ
こんなに違うね
でも、君は
そのうち相手を見つけて
巣を作るだろう
僕も、
家もあれば
相手もいるよ
これは同じだね
だからたぶん
あおい空や
やさしい風が
君も好きだろう